京都市美術館で開催されている
マグリット展に行ってきました。
ルネ・マグリットについての詳細は
こちらをごらんください。
こんなような絵を描いた人です。
私の感想としては、マグリットが生きた時代の芸術運動、
印象派、未来派、抽象、キュビズム、ピュリズム、そして
シュルレアリズムなどをきっちり踏まえた作品を残しており
そういった意味では基本的には非常にアカデミックな作家という
印象を持ちました。
その上で、作品の中に言葉を描き加え言葉の持つイメージを
見る人に喚起させるような仕掛けや、文字そのものをモチーフに
隠し絵的に作品の中に忍ばせるような実験的なことや、景色と
その景色を描いたキャンパスとが一体化したようなトリッキーな作品など
それまでの伝統的な絵画より一階層上の構造を持った独自の世界観の
作品が特に面白く、印象に残りました。
ただどちらかといえば、
感覚的よりも概念的に、
情動的よりも理知的に、
主観的よりも客観的に、
訴えるような感じでしょうか。
彼は普段は宣伝広告などのデザインを仕事としていただけあって、
絵そのものはとても綺麗かつわかりやすいものが多く、
おそらくどんなタッチの絵でも描けてしまうとても器用な人だけども
その反面、人の心に強く残る作品を描くことに
苦労した人だったんじゃないかって気がします。
きっと性格は知的でスマートで器用できっちりしている人。
いわゆる芸術家というよりは職人気質だったんじゃないかなあ。
なーんて勝手にマグリット像を想像した次第です。(笑)
おわり。
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